パンがたくさん並んでいるとわくわくするでしょ

イトヲカシは片縄エリアの住宅街にあり、ご自宅の庭だったところにパン工房を作って営業されています。そのお店のデザインは欧風なテイストでショーケースの中はスコーンや菓子パン、総菜パンなど様々な種類のパンが並べられています。とある日には35種類ものパンが並んでいました。ひとりでこんなにたくさん作るのかと驚いたのですが、「たくさんの種類があるとワクワクするでしょ。新作のパンづくりもしていて、お客さんに喜んでもらえるのが嬉しいんよ」とパンへの情熱を語ってくれました。
新商品のアイデアはいろいろあるそうなのですが、「あれ作りたい」となった場合は、だいたい人気商品になるそうです。定期的に通って新商品もチェックしたいですね。
そんななかでも定番で人気なのが5種類販売しているスコーン。パン作りで大事な要素が含まれているのがスコーンなのだそうで、お菓子としても親しまれています。これだけを目当てに来られる常連さんもいるくらい、人気商品です。

人気のスコーンをぜひお試しください♪

人気店から受け継いだ自家製の酵母がこだわりポイント

パンの命とも言われる「酵母」は果実由来だったり穀物由来だったりと様々あり、その違いもお店によって味わいが違う要因のひとつになっています。パンの命でもあり、パン屋の大事な相棒でもあるのです。
もともとパン屋で働かれていた店主の塩川さんは、子育てや転居などがあり、パン作りからは離れていたのですが、ずっとパン屋を開業したいという思いがありました。それから数年経ち改めてパン屋をすると決めてから、対面販売の経験を積むために、福岡市南区大橋にあるヤキチという人気店で修業をされました。ヤキチの店主ご夫妻からは大事な酵母までも受け継がせてもらっています。また、開店当初もヤキチのインスタグラムにて告知をしてもらうなど、開業について全面的に応援してもらい、コロナ禍直前の2019年12月に開店したイトヲカシさんにとっては、とても大事な酵母を使って今でもパンが作られています。

こだわりの酵母を使ったパンたちがお待ちしています

近所からも遠方からも

イトヲカシには、ときどきかわいいお客さんが来てくれます。それは、ご近所のお子さんが初めてのお使いでお店までひとりで歩いてきて、自分でパンを買っていくのだそうです。こういった、はじめてのお使いでお店に来てくれたりだとか、子どもだけで来てくれたりと、地域に親しんでもらえていることは塩川さん自身の親しみやすさにあると思います。ご主人もおもしろいお仕事をされていますので、別途取材してみようと思います。

この様に近所にも親しまれている一方で、パンの通販を通して遠方からもパンの注文があるそうです。それもただの通販ではなく、店頭の味をそのままお届けしたいとの思いから、あえて保存の効く冷凍での販売はせず、冷蔵での販売に限定しています。このため、クール便で翌日までにお届けできない東北エリアなどへは、販売できないそうなのですが、それでも東京や長野、地元の和歌山など各地から注文が入ります。好きなものには距離の壁はありませんね。

パンの通販はインスタよりお店へお問い合わせください。

ミリカフェオープン

2023年にリニューアルされた市民ホール『ミリカローデン那珂川』にて、『ミリカフェ』というお店をオープンさせました。もともと、イトヲカシを運営するだけでもワンオペで大変だったのに、公共施設のカフェで営業する事になるとは思ってもいなかったそうですが、一緒に働いてくれる人たちややってみようというご自分の覚悟も決まり、営業を始められました。
図書館のリニューアルや、その後の事務所棟のリニューアルなどで難しい期間が続いていますが、文化活動や習い事の人たちや文化ホールのイベントのお客さんなど、今までとは違った方たちにイトヲカシの事を知ってもらえる機会にもなっています。ミリカフェをきっかけにイトヲカシに来てくれる方も増えてきていて、大変だったけど出店して良かったと思っているそうです。
ミリカフェでは、おむすびなど食事メニューも提供しており、イトヲカシとはまた違ったメニューも楽しめますので、そちらもご利用ください。

ミリカローデン那珂川所在地：那珂川市仲２丁目５−１

ミリカローデン那珂川のメインホールにて営業中